不動産売却相談室

Vol.25「2024年の不動産市場はどうなりますか?不動産売却相場を教えてください」

2024年の不動産市場はどうなりますか?不動産売却相場を教えてください

不動産の購入・売却を考えている時、気になるのが価格を左右する不動産市場の動向です。ここ数年は、長期的な国内経済の低迷、そして世界的なインフレ傾向もあり、「2024年はどうなるの!?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

年間600件以上の不動産取引を取り扱っている越後ホームズが、気になる不動産売却市場の最新情報をお届けします。

2024年不動産市場で注目するべき3つのポイント

2023年に銀行各社の住宅ローン金利引き上げが行われ、不動産に影響を与えることも考えられました。しかし、不動産価格は大きく下落することなく、2024年も上昇傾向が続いています。
それでは、どんなところに注目するべきなのか?不動産市場の動向を押さえる3つのポイントをご紹介します。

深刻な少子高齢化による世帯数減少と売却増加

1995年以降、日本国内の人口推移を統計している国立社会保障・人口問題研究所の「日本の世帯数の将来推計(全国推計)の概要」によると、総人口は2007年の1億2,778万人をピークに減少に転じ、一般世帯総数のピークは2014年の4,929万世帯で、総人口より7年遅れて減少に転じました。

そのタイムラグの背景として考えられるのは、単身世帯の増加です。政府が行う国勢調査では、関東圏では20代の単身世帯が多い一方で、地方ほど70歳以上の高齢者の単身世帯が多いという結果も出ています。

深刻さが増す少子高齢化の進行によって、今後、世帯数の大きな減少が考えられます。都市部への人口集中や空き家問題も重なり、2024年は不動産売却を検討される方がますます増えていくと予想されます。

ビジネスオフィスの空室率増加

東京都内を中心に複数のエリアでオフィスビルの再開発プロジェクトが動き出しています。しかし、コロナ禍で浸透したリモートワークやテレワークの影響で、オフィスを手放す企業が増加。オフィスに出勤するスタイルから、必要に応じて出勤とテレワークを選べるスタイルが一般的になり、規模が小さなオフィスに移転する企業も増えています。これにより、需要と供給のミスマッチが拡大し、ビジネスオフィスの空室率が高まると予想されています。

住宅ローンは固定金利が引き上げ、変動金利は低水準

多くの金融機関で変動金利を据え置く状況となり、低水準が続いています。10年固定金利は、多くの金融機関が引き上げましたが、その一方で、引き下げにより年1.0%を下回る低金利で提供する金融機関も出てきました。フラット35の借入金利に至っても、今後いつ引き上げられるかは予測がつきにくい状況です。
住宅ローンの金利の上昇は、買い控えが広がる要因となるため、今後の動向に注目していきましょう。

2024年 不動産売却相場とその調べ方

続いて、実際に不動産売却を検討している方に向けて、不動産売却相場とその調べ方について解説します。

不動産価格は上昇しているものの、戸建て&土地は注意!

ここ10年間は右肩上がりが続いている不動産価格。2024年も引き続き上昇中となります。しかし、長期的に見れば住宅用の不動産価格は上昇傾向にあるものの、価格の上昇には頭打ち感が見え始めています。2023年11月末日に発表された、国土交通省調べの「不動産価格指数(住宅)」では、戸建てや土地の価格指数の伸びは2022年以降停滞し、さらに、戸建ての指数は2023年7月から8月にかけて下落していることが確認できました。

マンションの価格相場は今後も緩やかに上昇する見込みですが、戸建て住宅や住宅用地の売却相場は下落に転じる可能性があります。

不動産売却相場の調べ方

不動産売却の準備期間に必ずチェックしたいのがお持ちの不動産の相場です。売却時には不動産会社に査定を依頼するのが一般的ですが、自身である程度の相場を把握しておくことで、不動産売却を円滑に進めることができます。適正な売却価格を決めるためにも、あらかじめ自分で調べておきましょう。

不動産売却相場を調べるのに最も簡単なのは、物件情報サイトでお持ちの不動産と似た条件の物件を比較する方法。エリア指定で物件情報の一覧を見ることもできるので、「最寄り駅、最寄り駅からの距離、広さ、築年数、間取り」といった条件を見比べてみましょう。

似たような条件の物件がどのくらいの価格で売り出されているかを知ることで、相場を把握することにつながります。ただし、物件情報サイトに掲載されている情報はあくまでも売却希望価格で、成約価格とは異なるのでご注意ください。

詳しい相場の調べ方については、Vol.7 「不動産を売却する際の相場の調べ方を教えてください」でもご案内しています。「売却は初めて」という方でも難しくありませんので、ぜひ参考にしてみてください。

2024年不動産市場 今後の見通し

依然として厳しい経済情勢が続く中、不動産売買を予定されている方はどんな点に注目したらいいのでしょうか。2024年の不動産市場全体の傾向から分析した注目ポイントをご紹介します。

【不動産購入】価格や金利の上昇に注目しながら早めの決断を

世界的なインフレ傾向やウッドショックなど、建築資材の価格高騰が進んでいます。今後も世界的な木材不足が続くと予想されていて、新築住宅を中心に価格の上昇が続きそうです。金利の上昇も予想されていますから、住宅の購入は早めに決断しましょう。

また、将来的に住宅購入を検討されているという方は、数年単位で様子を見てみるのも一つの手段です。長い目で見れば、需要の低下や金利上昇による不動産購買意欲の低下といった傾向が強まり、不動産価格が下落に転じる可能性もあります。

いずれの場合もタイミングを見計らうのは難しいので、希望をまとめた上で不動産会社のプロに相談してみるのがよいでしょう。

【不動産売却】今が売り時、タイミングを見極めて

不動産売却を考えている方は、少しでも不動産の価値を上げるために、タイミングを見極めることが重要です。不動産価格は、その時々の経済状況が少し遅れて影響します。特に、住宅ローン金利の動向は市場に影響しますので注意しましょう。

2013年から導入された日本銀行による異次元緩和政策の影響で住宅ローンの金利が下がり、ここ数年は全国的に不動産価格が大きく上昇してきました。しかし、近い将来、金利の上昇が予想されています。新潟県内では、人口減少や農地の宅地化が重なり、新潟市の一部エリアを除き、基準地価の下落が続いている状況です。

金利が1%上昇すると、不動産価格は15〜20%下落するといわれています。土地価格相場が下落し続けている今、不動産売却を検討している方にとっては「今が売りどき」。さらに価格が下がる前に、できるだけ高値で売却する方が得策といえるでしょう。

新潟県内の不動産価格相場は?ダントツ人気は新潟市

それでは、新潟県の公示地価は全国と比べてどのような結果となっているのかを見ていきましょう。
国土交通省・国土数値情報が発表した2024年土地価格相場によると、47都道府県中、新潟県は33位。平均3万5705円/㎡。坪単価では平均11万8035円/坪。変動率は-0.90%の下落となっています。

新潟県の市町村地価ランキング

順位

市区町村

地価平均

坪単価平均

変動率

1位

新潟市

7万4969円/m2

24万7834円/坪

+0.88%

 

新潟市中央区

17万1469円/m2

56万6841円/坪

+2.41%

 

新潟市東区

5万8100円/m2

19万2066円/坪

+1.61%

 

新潟市西区

5万4380円/m2

17万9771円/坪

+0.73%

 

新潟市江南区

5万0036円/m2

16万5409円/坪

+0.92%

 

新潟市秋葉区

3万7864円/m2

12万5171円/坪

+0.08%

 

新潟市北区

3万3733円/m2

11万1515円/坪

+0.45%

 

新潟市南区

2万3627円/m2

7万8106円/坪

-0.67%

 

新潟市西蒲区

1万7236円/m2

5万6978円/坪

-1.00%

2位

長岡市

3万8464円/m2

12万7155円/坪

-1.15%

3位

三条市

2万9693円/m2

9万8161円/坪

-0.93%

4位

燕市

2万6883円/m2

8万8870円/坪

-0.53%

5位

小千谷市

2万5900円/m2

8万5619円/坪

-2.22%

6位

新発田市

2万4286円/m2

8万0285円/坪

-1.06%

7位

見附市

2万3611円/m2

7万8053円/坪

-1.35%

8位

弥彦村

2万3350円/m2

7万7190円/坪

-1.89%

9位

五泉市

2万1755円/m2

7万1919円/坪

-0.96%

10位

糸魚川市

2万1633円/m2

7万1515円/坪

-2.24%

出典:土地代データ 

新潟市中央区を筆頭に、西区、東区、江南区、秋葉区、そして長岡市も、県の公示地価を上回る地価平均価格となっています。
新潟市内の地点ランキングでは、新潟市中央区の新潟駅前から万代、古町エリアがトップ10を独占する形となり、都市部に人気が集中していることがわかります。こうした傾向は、今後も変わらず続いていくでしょう。

新潟で不動産売却を考えるなら越後ホームズに相談を

今回は2024年不動産市場の動向と、売却相場についてご紹介しました。不動産をより高値で売るためにも、市場の動向や相場を確認することはとても大切です。経済動向にも目を配ることで、不動産の売り時・買い時が見えてくるので、ぜひ参考にしてみてください。

不動産売却は一生に一度あるかないかという大きな決断です。土地の活用方法に悩んでいる方や不動産売却を検討している方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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