不動産売却相談室

Vol.6 「高額で売却できる不動産は
どんな条件の物件ですか?」

高額で売却できる不動産の条件とは?

当社に寄せられるご相談の中には、転勤に伴う引っ越しやセカンドステージに向けた資金作りといった事情で、泣く泣く大切な家を手放すというケースもあります。

愛着のある物件だからこそ、できるだけ高額で売却したいという思いはみなさん共通ですよね。

では、高額で売れる物件というのは一体どんなものなのでしょうか?

今回は、新潟県の不動産売買の傾向を交えながら高額で売却できる物件の条件を解説していきます。

記事の後半では、この条件をもとにした高額で売却するためのコツもお届けしますので、参考にしていただけたら幸いです。

〈こんなお悩みの方にオススメの記事です〉

・築10年以内の住宅を売却したい方

・売却する不動産の設備に費用をかけていた方

・家の住み替えを検討している方

はじめに、不動産価格を左右するポイントを知りましょう

不動産査定のポイント

家やマンションを売却する時には、不動産会社の査定をベースに売り出し価格を設定します。つまり、不動産会社から提示される査定額が高ければ、高額でも売れる可能性のある物件ということになります。

不動産会社が査定時に確認している主なポイントは大きく分けて ①築年数 ②内装・間取り ③外装・外構 ④周辺環境 の4つです。

実際に現地に足を運んで行う訪問査定時には、30分〜1時間程度かけてそれぞれのポイントを一つずつ確認することで、正確な査定額を導きだしています。そのため、どこを見られているかを知ることで高額売却に向けた対策を練ることができます。

ここからは、査定額を左右するポイントを見ていきましょう。

①築年数

一般的に、築年数が浅いほど査定額は高くなります。しかし想像以上に価値が下落するスピードは速く、木造住宅の場合、築2年で新築価格から約10%減、築10年では約50%減、築20年を過ぎると査定額はほぼ0円となります。これには国が定めている法定耐用年数が影響していて、減価償却という考え方から算出されるものです。

建築技術は年々向上しているので、もちろん築20年で住めなくなるわけではありません。しかし、査定額には築年数が大きく影響するので売り時を見極めるポイントにもなるでしょう。

②内装・間取り

生活空間となる住宅の内装も査定のポイントになります。暮らしやすい間取りかどうかをはじめ、木部の劣化具合や壁紙・床の状態など細かい部分まで確認されます。

また、トイレやキッチン、お風呂といった水回りも重点的にチェックします。水回りは汚れやすく劣化も現れやすいため、普段どんなふうに手入れしているかがわかるポイントです。

そして意外にも重要なのが生活臭の有無。住んでいると気付きにくいですが、家には独特な匂いが染み付いている場合もあります。こうした実際に訪問して確認しないとわからない項目も踏まえて、査定額は決められます。

③外装・外構

家の外装では、外壁の破損箇所や劣化具合に加え、建物自体の傾きや地盤沈下の有無を確認します。海が近く、冬には雪が積もる新潟は塩害や雪害を受けやすい地域でもあります。こうした環境による悪影響が現れていないか、というのも査定で見られているポイントです。

また、駐車場やカーポート、庭などの外構(エクステリア)も査定額に関わってきます。家を建てたあとに追加で外構工事をした場合は物件の価値を上げるアピールポイントになるので、経費がわかる資料などを事前に準備しておくとよいでしょう。

さらに、土地自体の形が使いやすい形かどうかも査定額に影響するポイントです。正方形に近いほど高額査定となり、形が複雑だったり、傾斜がきつかったりする場合にはマイナス評価になることもあります。

④周辺環境

最寄駅や学校、スーパーマーケットといった生活利便施設との距離が近いほど不動産の価値は高まります。周辺環境の充実が暮らしやすさに直結するため、不動産を探している人にとっては重要な指標となるからです。売却する際、周辺に便利な施設が増えている場合は、購入時よりも土地の価値が上昇しているケースも考えられます。

さらにエリア自体の人気も物件の売れやすさに関わるため、査定額にも影響するといえるでしょう。

高額で売却できる不動産の条件を解説します

査定時に見られているポイントを説明したところで、高額で取り引きされている物件の特徴を解説していきます。ご自身が売却したい物件が条件に当てはまるか確認しながらご覧ください。

条件その1:築10年以内の物件

日本は新築の人気が高いですが、建てたあとに1日でも入居している場合には新築物件として売りに出すことはできない決まりになっています。しかし、内装や設備がきれいに手入れされている物件であれば、購入希望者が多数集まり、高額で取り引きすることが可能です。

築10年前後の物件であれば、内外装や設備には大きな劣化がない場合がほとんど。日々丁寧にメンテナンスをしていれば、売却活動もスムーズに進むことが多いです。

基本的には不動産の価値は築年数が経つにつれて数百万円単位で下落していくため、高額売却を目指すなら売却することが決まったタイミングで、なるべく早く売却活動をスタートしましょう。

条件その2:利便性が高い人気エリアにある

利便性や暮らしやすさから、人口が増えているエリアの物件は高額で売れやすい傾向があります。新潟県内でいうと、やはり新潟市内が人気。特にアクセスがよく、通勤・通学にも便利な新潟市中央区・新潟市西区・新潟市東区は比較的高値で取り引きが行われています。
また、自家用車での移動が多い新潟の場合は、公共交通機関の利便性よりも主要道路へのアクセスのしやすさを重視する人も少なくありません。その点、新潟市江南区の亀田エリアはバイパスや日本海東北自動車道が近いので、人気が高まっています。

「通勤時間の渋滞が少ない」「冬場の雪対策がきちんとされている」などは購入希望者の不安を取り除く有益情報なので、ポータルサイトなどではしっかりアピールすると前向きな印象を与えられるでしょう。

またこれから子育てを控えているファミリー層にとっては、学校や公園といった施設が充実していることも重要です。周囲の環境が整っていて子育てに適している地域であれば、その利点を全面に打ち出すのも一つの売り出し戦略となります。

条件その3:一般的な間取りで暮らしやすい

購入希望者が集まる物件の特徴として、使いやすい間取りであることが挙げられます。内見時に「ここは子ども部屋で、ここはベッドルームに…」と購入希望者が暮らすイメージを掴める間取りであるほど、高額売却が可能になります。

一方で、趣味やこだわりが詰まった個性的な間取りは活用するイメージがわかず、マイナスポイントになることが少なくありません。

また近年では、おうち時間を快適に過ごしたいというニーズから、リビングが広い物件の人気が上昇しています。昨今のトレンドに合っているリビングが20畳以上ある物件は、アピールポイントとして全面に打ち出すとよいでしょう。

条件その4:設備が整っている

買主にとって、引き渡し後にあらためてエアコンや照明、インターホンなどの設備をそろえるのは大変な手間になります。そのため、可能な限りこうした設備は残していくほど高値で取引をすることができます。ただし、家具やカーテンなどは好みがあるので、こちらは撤去する方が喜ばれる場合が多いです。

また、査定時はもちろん、内覧時にもチェックされるのが水回りです。清潔感があり、使い勝手がいいほど、買主の購入意欲を掻き立てることができます。さらに最新のシステムキッチンやお風呂があれば、より高評価につながるはずです。

どの設備を残して、何を撤去するかは不動産会社の担当者や買主と相談して決めましょう。

条件その5:敷地面積が広い

建物の価値は築年数が経つにつれて下落していきますが、土地自体の価値はそれほど大きく変動しません

また、建物の大きさは、土地ごとに定められた建坪率(建ぺい率)と容積率によって変わります。建ぺい率や容積率が大きい土地ほど大きな建物を建てられるので、将来的にリノベーションやリフォームを考えている人にとっては、その希望を叶えられる敷地かどうかが重要になります。

また、敷地が広ければ駐車場や家庭菜園などに活用することもできるので、敷地が狭い場合と比較して買主が見つかりやすいのはいうまでもありません。人気が集まる分、市場価格も必然的に高くなります。

条件その6:外観や庭が手入れされていて状態がいい

外観は、購入希望者が最初に目にする要素です。デザイン性の高さはもちろんですが、外壁の塗装やカーポートをはじめとする設備がきちんとメンテナンスされている物件は状態がいいと判断され、比較的高値でも買い手がつく可能性が高いでしょう。

一方で、外壁にヒビが入っていたり、長年の汚れが蓄積していたりすると、第一印象で「暗い」「汚い」「古い」といった悪いイメージを与えてしまい、購入意欲を削いでしまう原因にもなります。ほかにも、雨どいのサビや建物自体の傾きなど劣化が明らかな場合には高額売却は望めないので注意が必要です。

また「庭付き」という言葉を楽しみに内覧に訪れる人もいます。庭の活用イメージが広がるように、実際に活用していない場合も草むしりなどの簡単な整備はしておくのがベターです。草がのびていたり不用品が放置されていて、がっかりさせることがないように気をつけましょう。

条件その7:地域のニーズに合っている

子育て世帯が多く暮らすエリアなのか、高級住宅が立ち並ぶ閑静な住宅街なのか、田舎暮らしを求めて移住してくる人が多い場所なのか、地域ごとに特色は異なります。そのため、その地域の物件を探している人のニーズに合っていれば、買主が見つかりやすい傾向があります。

効果的に情報発信するためには、該当地域の物件を探しているターゲットのニーズを考えて、それに合う魅力をアピールしましょう。

条件その8:治安の良さ・防災対策に優れている

生活する上で、安心して暮らせるかはとても大切なことです。治安が良い地域や国土交通省が発表しているハザードマップ上で被害リスクが低いとされている地域は、プラス評価を得られやすいでしょう。

特に新潟は過去に大きな震災や水害を繰り返し経験しているので、災害関連の情報は関心が高い項目です。

ハザードマップで被害リスクの可能性を指摘されている地域の場合は、耐震工事や地盤強化などの対策を打ち出せば買主の不安を軽減することができます。

不動産をできるだけ高額で売却する方法とは?

ここまで、高額で売れやすい物件の条件を解説してきました。

上記の8つの条件に当てはまらなくても、少しの工夫で納得のいく不動産売却を目指すことができます。

詳しい対策は、Vol.4 「不動産を高額売却するためのコツはありますか?」で紹介しているので、合わせて参考にしてください。

おわりに

今回は、高額で売却できる不動産の条件を解説してきました。高値で取引を行うためには、購入希望者に「ここに住みたい」と思ってもらうことが大切です。

購入希望者が求めている条件を考えて効果的に情報発信を行うことで、希望額での取引を叶えることができます。売却する不動産のアピールポイントをしっかりと把握して、売却活動を有利に進めていきましょう。

新潟市を中心に新潟県の不動産売買を行っている越後ホームズでは、不動産買取15年以上の経験と豊富な実績をもとに幅広いお悩みを解決に導いています。

新潟で不動産売却を検討している方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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