不動産売却相談室

Vol.4 「不動産を高額売却するためのコツはありますか?」

不動産を高く売るコツ

 

「不動産売却の査定をしてもらったけど、思っていたより安かった…」

不動産を売却する際、できるだけ高い金額で売りたいと考えるのは当然です。しかし、生涯で不動産を売却する機会は何度もあるわけではないので、高く売るための方法を熟知している方はそう多くないでしょう。

こちらの記事では、不動産売却の流れをおさらいした上で、査定時に見られているポイントと査定額を上げるために誰にでも実践できる3つの対策を解説します。

〈こんなお悩みの方にオススメの記事です〉

・初めて不動産売却をする方

・過去の不動産売却時に金額に納得できなかった方

・現在進めている不動産売却の査定額が低かった方

まずは不動産売却の流れを理解しましょう

不動産売却の流れ

はじめに、不動産売却の流れについておさらいしましょう。

不動産売却を検討する際は、不動産会社の仲介によって買い手を探すケースが一般的です。
不動産会社に仲介を依頼する場合、大きく分けて下記6つの工程があります。

  1. 不動産を査定してもらう
  2. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  3. 不動産の売り出し価格を決める
  4. 不動産の買い手を探す
  5. 不動産を引き渡す
  6. 確定申告をする

売り出し価格は業者が算出した査定額を基準に決めることが多いため、今回は「不動産を査定してもらう」工程で実践できる対策について解説していきたいと思います。

より詳しい売却の流れや準備するものについては、Vol.1 「不動産売却の流れが分からず、何を準備すればいいのか分かりません!」で説明しているので、こちらも合わせてご確認ください。

不動産の売却・査定時に見られているポイントは?

できるだけ高い金額で不動産を売却するためには、どんなところが見られていて、どのように金額に影響するのかを知っておく必要があります。

不動産価格の査定にはいくつか方法がありますが、住宅の場合は、過去の似ている事例との比較や建物の新築価格から築年数に応じた減価修正が一般的。土地の広さや間取りをはじめ、最寄駅や主要道路との位置関係、眺望など多くの観点から総合的に決められます。

特に大きく影響するのは、①築年数 ②家の内装 ③家の外装・周辺環境 の3点です。それぞれ細かく見ていきましょう。

①築年数

築年数は、不動産の売却・査定時に欠かせない判断材料です。
当然、築年数が経過すればするほど価格が下落していき、木造の戸建ては築20年を超えた時点で、建物自体の資産価値はほぼゼロに近くなるといわれています。
これには、住宅の種類ごとに定められている法定耐用年数という指標が関係していて、居住用の木造建築(主に戸建て)は22年、鉄筋コンクリート造(主にマンション)は47年と定められています。

建物の資産価値について

例えば、6,000万円(土地価格3,500万円、建物価格2,500万円)の新築一戸建てを購入した場合、土地の3,500万円の部分は急激に価値が上下することはそれほどありません。しかし、建物価格の2,500万円の部分は下落し続け、20年後には200万円から300万円程度になってしまいます。

建築技術が向上している今、20年を超えたら住めないということではありません。ただし、新築需要の高い日本では、築10年の家の価値は新築物件の半分ほど、築15年の家の価値は新築物件の3割程度、築20年の家の価値は新築物件の1割程度(ほぼゼロ査定を受ける)になることを念頭に入れておきましょう。

②家の内装

もちろん、建物の内装も査定額に影響します。木部の腐食や雨漏り、シロアリ被害の有無のほか、異臭はしないか、使いやすい間取りかという点もチェックされます。

特に、キッチンやお風呂場、洗面化粧台といった水回りの設備は念入りに確認されるポイントです。高級システムキッチンや省エネ効果の高い給湯器など最新設備がある場合、査定額が上がる可能性は高いでしょう。一方でメンテナンスが行き届いておらず、衛生的でない場合は査定額が下がる場合もあります。新潟をはじめ、海風の影響で湿気が多い日本海側の地域ではカビも懸念事項の一つです。場合によっては売却時に修繕を求められることもあるので、日頃からこまめにメンテナンスを行いましょう。

③家の外装・周辺環境

家の外装においては、傾きや地盤沈下、外壁の破損箇所などを確認します。築年数が古い家は木部が腐食している場合があり、査定額に大きく影響します。加えて、新潟の海沿いの地域では、塩害によるサビの状況もチェック項目に数えられます。

続いて、土地の形も重要な判断材料です。使いやすい正方形に近いほど高価格で売却が可能で、形が複雑だったり傾斜がきつかったりする場合はプラス要素にはならないでしょう。

合わせて、家の周辺環境も査定額に影響します。最寄駅や学校、スーパーマーケットなどの生活利便施設との距離が近いほど、土地の価格は高まります。売却する際、周辺に便利な施設が増えている場合は、購入時よりも土地の価値が上昇しているケースも考えられます。車社会の新潟では物件から主要道路までの距離も重要な要素の一つ。さらに、冬季の除雪状況や消雪パイプの有無といった雪国ならではの項目も確認されます。

不動産を高額売却するための3つの対策をご案内します

売却・査定時に見られている主なポイントをご理解いただいたところで、査定時に実践できる3つの対策を解説していきます。

その1 相場を自分で調べる

まずは、相場を把握するために、一括査定サイトでいくつかの不動産会社に簡易査定を依頼しましょう。不動産会社によって得手不得手の分野があるため、査定額が異なる場合があります。返信をくれた会社からいくつか選んで訪問査定を依頼。査定額が相場より高い・安い場合にはその理由を尋ねるようにしましょう。
また、少しでも高い金額で売却するためには、早い段階で一社に決めるのではなく、できるだけ多くの不動産会社に査定を依頼するとよいでしょう。その際、ただ多くの不動産会社に見積もりしてもらうのではなく、「他社では△△△円でした!」と査定書を見せるのが効果的。他社に買取されないようにオークション形式で価格が上がっていく場合があります。
ただし、はじめにあえて高めの査定額を出すことで、すぐに媒介契約に結びつけようとするケースもあります。「相場を大きく上回る高値に設定したことで売れ残ってしまった…」という状況を防ぐためにも、あらかじめ相場を把握しておくことが大切です。

その2 査定時・内覧時には掃除をしておく

買い手の印象がよいほど高い金額で売却できるため、不動産会社も高い金額をつけることが可能になります。査定時はもちろん、購入を検討している人の内覧が行われる際にも整理整頓をしておきましょう。たとえ中古の物件でもメンテナンスがきちんとされている場合、好印象を与えることができます。
特に水回りは、長年の蓄積による汚れが目立ちやすいので、念入りに手入れをしておきましょう。自力での掃除が難しい場合は、ハウスクリーニングを依頼することも効果的です。
そして、意外と気になるのが臭いです。長年住んでいると自分では気づかない生活臭が家にはしみついています。中古物件であってもきちんと臭いのケアをしていると高評価を得やすいでしょう。

その3 質問には嘘をつかず誠実に答える

中古物件の購入を検討している人が気になることは、その物件の状態です。特に築年数が経っている物件の場合は「購入後の修繕費にいくらくらいかかるのか」という視点で物件選びをしている人もいます。

長年住んでいれば、多かれ少なかれ建物の劣化は避けられません。自覚している雨漏りやシロアリ被害、設備の不具合などがあれば、査定時に素直に伝えましょう。

査定時にマイナスポイントにはなりますが、不具合を隠してしまうと売却後にトラブルになることもあります。また、仮にマイナスポイントを隠して家が売れたとしても、不動産の売主には契約不適合責任が課せられ、後々賠償金を請求される可能性もあります。

反対に、住宅はきちんとメンテナンスされていて修繕履歴があると、他の物件よりも高い評価を得られます。補修やリフォームをしたことがある場合は、その履歴や内容をしっかりと説明できるようにしておきましょう。購入者に売却価格の妥当性を納得してもらうための材料になります。

おわりに

今回は、不動産を少しでも高く売却するために自分でできる対策についてお答えしました。まず大切なのは、自分である程度の相場を調べること。そして、物件が売り物であることを認識した上で念入りに掃除をしたり、アピールポイント・マイナスポイントをきちんと説明できるようにしておくことです。今回ご紹介した対策はどれも費用をかけずにできることなので、納得した価格で売却できるように取り組んでいきましょう。

弊社では不動産買取15年以上の経験と豊富な実績をもとに、プロ視点からのアドバイスも行っています。新潟で不動産売却を検討している方は、越後ホームズまでお気軽にご相談ください。

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